SIGNIFICANCE OF BROAD-HOST RANGE GENE TRANSFER PARTICLES IN THE ECOSYSTEM

CHIURA, Hiroshi Xavier
Department of Biology, Division of Natural Sciences
International Christian University
3-10-2 Osawa, Mitaka, Tokyo 181-8585, Japan
Tel: 0422-33-3244; Fax: 0422-33-1449; Email:chiura@icu.ac.jp
(Received April 27, 2004 Accepted 24 May,2004)

Abstract

   Advancement of whole-genome sequencing is demonstrating that gene exchange among organisms is a constitutive factor in microbial consortia. Free-living bacteria have been reported to reside 2.6 prophages, on an average, per specie, and between 3% and 10% of various bacterial genomes' DNA are composed of prophage. A well-informed conjecture suggests that Escherichia coli and Salmonella separated cα 100 million years ago. Although the rRNA operon is highly conserved, E. coli has an extremely variable genome size ranging from 4.5 to 5.5 Mb, of which cα 10% of genome consists of acquired genes as the results of horizontal gene transfer after this speciation. Genome of the E. coli strain O157 Sakai, which consists of a huge amount of strain-specific DNA (1.44 Mb) and contains 18 prophages or prophage remnants accounting for cα 50% of the strain-specific sequences. Moreover, six large chromosome segments, which seem to represent prophage-like genetic elements, are found in O157. Thus, phage genomes are an integral part of O157 genomes, indicating that virus-mediated horizontal gene transfer with a high frequency played a predominant role in the emergence of this strain. Direct evidences of such horizontal gene transfer are provided by a huge amount of prophages or prophage remnants sequences as well contained in other strains. The case of E. coli is an example of how viruses might have influenced evolutionary diversification and speciation. Transduction (-like gene transfer) would be much meaningful measures in the environment than have ever estimated. Non-specific gene transfer mediators discovered especially from thermal environments is probably an evidence that such particles might be prevalent, and contributing evolutionary diversification and speciation. Current conventional viruses may have evolved to sustain selfish genes for their coats, and consequently underwent restriction of specific host range. "Transduction" may have major effects on the genetic structure and evolution of the global population of bacteria and other organisms in the natural environment. "Broad-host range gene transporters" conserved in the environment would be a descendant of ancestral "gene transfer apparatus" that likely provided the main role of conserving genetic resources and distributing novel genes to microbial communities in early evolutionary history.

(Keywords) ecosystem, evolution, Earth, microbial loop, virus-like particle (VLP), Aquificales, Non-specific gene transfer, Xenotrophic virus, Thermal environments


生態系における広宿主域遺伝子伝達粒子の意義

千浦 博 (国際基督教大学)


国際基督教大学 教養学部 理学科 生物学教室
237-61 東京都三鷹市大沢3-10-2

   地球上での生命誕生から今日の生物圏確立まで,約30数億年の時間が経過し,その内の30億年は海洋が生物進化と多様性の拡大の舞台であったと考えられている(本特集、山本:微生物生態系の進化過程 参照).生物種多様性獲得の原因が,遺伝的性質の変異であることは良く知られている.ある生物集団(個体群)を「一つの纏まりを持った遺伝的要素の集まり」即ち,集団遺伝学用語での遺伝子プール(gene pool)或いは遺伝子給源と考えよう.本来の用語は,互いに交配可能な同種の生物集団の持つ遺伝子の総量を意味し,この原則に従えば,遺伝子プールを形作る生物集団は雄性と雌性の交配によって子孫を残す生物集団に限られ,微生物の場合には,接合性のものしか対象にならないが,微視的な視点から酵素遺伝子や機能タンパク質遺伝子に着目することで,微生物も立派な遺伝子プールを形作る生物集団であると考え得る.
   生物の情報高分子である遺伝物質は一部のウイルス(RNAウイルス)を除きDNAである.約40億年前に始原生物が誕生し,ほぼ同時に進化を始めたと考えるのが妥当だろう.そして核酸塩基やアミノ酸は,その時から現生まで生物遺伝子や生体高分子を形作るDNAやタンパク質を構成する単位であり続けてきた.従って,微生物が形作る遺伝子プールは「生物の進化の過程を蓄積した時間軸遺伝子プール」と考え得る.現在ではこの考え方に基づいて,リボソームRNAの塩基配列を比較することで,生物の系統進化に時間軸が付加されている(本特集、山本:微生物生態系の進化過程 参照).
    生物種多様性の獲得に不可欠な事象が,変異の蓄積であることは間違いないとして,単なる点突然変異の蓄積だけでは,現在の多様性の実態を期待出来ない.換言すれば,水平遺伝子伝達が生物の進化と多様性獲得に大きく寄与してきたと考えられる.ところで,自然界での遺伝情報伝搬に関わるagentとしてのウイルス(バクテリオファ−ジ)の寄与は殆ど無視されてきたが,現在にわかに注目を集めるようになった.本小論では,バクテリオファ−ジの,群集密度制御と水平遺伝子伝搬機構,伝達頻度,伝達の障害となる要素についての現況と,これまで見過ごされてきた広宿主域遺伝子伝達粒子の,普遍的存在の可能性,並びに生態系における該粒子の意義を解説する.

1. 自然界での遺伝子伝播形式の生物学と,その生態系への寄与

先ず初めに,実験的事実として現在知られている環境中での遺伝子伝播形式を纏めてみよう:

i. 形質転換(Transformation):実験的には,ある生物系統(供与体)から化学的に抽出,精製されたDNAを,他の系統(受容体)に与えたとき,そのDNAが受容体に取込まれ,受容体のDNAとの間で遺伝的組換えを起こし,供与体が持っていた形質が発現するとともに,遺伝的に子孫に伝えられてゆく現象を言い,1928年に Griffith, Avery らによって遺伝子の本体がDNAであることを決定的に証明した最初の実験系となった.この現象は全ての生物に普遍的に見られることはないが,枯草菌での遺伝解析に広く用いられ,更に,種々の工夫により,プラスミドを用いての組換えDNA技術が大腸菌や酵母をも受容菌として利用可能になったことから,遺伝子工学の発展に大きく寄与した.細胞外のDNAが細胞内に導入される仕組みは菌種によって異なるが.猶,染色体DNAの代わりに精製したファ−ジDNAを用いると同様の機構で細胞内に取込まれ,感染状態が成立する.この現象を transfection という(後述).これらの現象が起こるには,細胞が外来性のDNAを取込みうる能力を持たねばならず,この受容能をコンピテンスと言い,取込みうる状態になった細胞をコンピテント細胞と呼ぶ[1,2].

ii. 接合(Conjugation):核,細胞,個体レベルでの会合,或いは合一の現象を言うが,微生物遺伝学の立場からは稔性(伝達性,接合性)プラスミド(性因子)を保持する菌(供与菌)から保持しない菌(受容菌)に対し遺伝物質を伝達する現象を言う.稔性プラスミドは接合により自己伝達能を持つ遺伝物質で,環状二本鎖DNAでり,代表的な F プラスミド以外に薬剤耐性因子で R プラスミドや Col プラスミドの一部などがあげられる.これら性因子は自律増殖状態と染色体に組込まれた状態となりうる能力を持つ [1].

iii. Transduction(形質導入):細菌ウイルス(バクテリオファ−ジ)によって供与細菌の染色体の一部が受容細菌に運び込まれ,結果として供与菌の遺伝形質が受容菌で発現する現象を言う.通常,ファ−ジ1個が伝達できる供与菌染色体断片の大きさは,細菌全ゲノムの1%以下で,個々の遺伝子の微細構造分析,2つの突然変異間の相補性の有無の検定等に有力な手段である.受容菌に運び込まれた供与菌の染色体断片は,乗換えにり受容菌染色体に組込まれて安定化し,受容菌の遺伝子型そのものを変えるか,受容菌染色体に組込まれる事無く細胞質中に留まって,受容菌を部分接合体(merozygote)の状態にしておくかの何れかである.後者の場合には持ち込まれた断片上の遺伝子は,その断片を持つ細胞中では情報発現可能だが,通常複製されず線形遺伝現象を示し,細胞分裂を繰り返す過程で受容菌染色体との間で乗換えを起こして組込みが行われない限り,当該遺伝子はやがて集団から消失する.前者を完全導入,後者を不稔導入と言い通常出現頻度の比率は約1:10である.形質導入能を持つファ−ジは通常溶原性ファ−ジであるが,この現象は溶菌性ファ−ジが受容菌を全て溶菌してしまうことによるので,溶菌性ファ−ジでも増殖に関しての温度感受性やナンセンス突然変異株を用いて,増殖制限環境下で感染させれば形質導入を行いえる.この現象は大腸菌T1ファ−ジなどで知られ,また,自然では溶菌性ファ−ジが感染後,環境温度の低下により細胞中で溶菌に至らないまま保持される現象がPseudomonas 等で知られる.形質導入には形質導入ファ−ジにより二つに類別される.その一方は普遍(一般)形質導入と呼ばれ,供与菌ゲノムの何れの遺伝子も何れかの形質導入ファ−ジで受容菌に伝達され得るもので,サルモネラ菌のP22 大腸菌のP1 等が典型的な例として知られる.特定の遺伝子に着目した場合の形質導入頻度はファ−ジ粒子あたり10-7〜10-5程度である.他方は,特殊形質導入と呼ばれ,ファ−ジが導入する遺伝子群が供与菌ゲノムのごく一部の特定部分に限定される.この典型例は大腸菌のλファ−ジ(ガラクト−ス発酵性関連遺伝子群)やφ80ファ−ジ(トリプトファン合成関連遺伝子群)で,これらのファ−ジ・ゲノム中には宿主菌ゲノムと親和性を示す部位が当該遺伝子群に夫々1箇所存在し,感染に際し必ずその部位での相互作用により溶原化する.これらのファ−ジの溶原菌の宿主誘発でも,普遍導入ファ−ジ同様,誤りにより細菌ゲノムを一部取込んだファ−ジ粒子が低頻度で生成ずるが,取込まれる細菌ゲノム部分が溶原化時の相互作用部位近傍に限定されることから,取込み対象遺伝子群が特定され,結果として特殊形質導入現象を生ずる.通常のファ−ジ溶菌液では,特定の遺伝子に関する形質導入粒子の出現頻度は10-7〜10-5程度である.また,本来のファ−ジゲノムを一部或いは大部分欠失し,欠陥品ファ−ジ(defective phage)であり正常なファ−ジとしての増殖が不能である[1].


以上が実験的に知られている主な水平遺伝子伝達様式であるが,他にも余り知られておらず,また,特異性の高い様式も存在する.

iv. トランスフォーマゾーム(Transformasome):コンピテンス発現では,細胞膜の組成変化や構造再編がおこることが知られている.Haemophilus influenza, H. parainfluenza のコンピテンス発現時に,細胞膜が外部に35nm伸張し20nmソの球状突起が,細胞当たり10〜12個形成されることが電顕的に観察されている.周囲に形質転換DNAが存在すると,特異な吸着点でこれを捕捉し,二重鎖DNAを内部に取込む.この粒子は細胞周囲に放出され,また,この粒子から一重鎖DNAを細胞内部に取込むことが出来る [1,3].

v. 膜小胞(membrane-derived vesicles (blebs)):分泌や溶菌による高分子量DNA放出機構以外の放出機構の存在も知られている.今日までに,14種のグラム陰性細菌から染色体やプラスミドのDNAを内包した membrane-derived vesicles が観測されている.自然界ではこのようなmembrane-derived vesicle による遺伝子伝達の機構があるらしい [1,4,5].

vi. キャプシダクション(Capsiduction):光合成細菌の一種 Rohdobacter には,染色体断片を内包した膜小胞を分泌するものがある.Gene transfer agent (GTA) と呼ばれるこの粒子に内包されるDNAは約4.5kbpであり,同属同種の細菌に対し遺伝子を伝達する能力がある.同様の現象はメタン生産菌Methanococcus voltaeの生産するVoltae transfer agent (VTA)でも見られている[6-13].

   20世紀末の約20年間に,自然界での遺伝子伝達過程について数多くの研究が実施され,培養系に依拠した細菌遺伝学的な手法による知見の蓄積が得られたが[14,15],自然環境中での遺伝子伝達の実態と,その媒介経路については未だ十分に明らかにされてはいない.環境中の微生物相互間での,遺伝子伝達の実態が解明できない理由の多くは,環境微生物のほんの僅かな部分,海洋に例を採れば<1%の群集しか人工培地での培養が不可能な事実[16]であり,人工培養に基準を置いたパストゥール以来の細菌学的方法のみでは多くを期待できない.これらに代って分子生物学的方法論の採用により,平板培養出来ない数多くの『種』が明らかにされ[17,18],またこれらの知見により培養技術についても可也の改善が行われてきた.所謂,『界の境界を越える遺伝子伝達:Trans-kingdom Gene Transfer』が起こることが報告されてはいるが[19-21],人為的な操作を加えずに達成できたのはTi plasmid 以外には知られていない[22].

    今日まで自然界での微生物の遺伝子伝達の程度と,その進化に対するインパクトについては,確立を見ていないが、環境中では接合が最も広範囲に起こっている伝達形式であるとされ、遺伝子伝搬 (gene flux)に大きく寄与していると考えられてきた [1,23].このような情況下に,筆者の行ってきた環境ウイルス様粒子の研究は,伝統的な遺伝子伝達の体系では起こり得ないとされてきた事項[1,24]に対しての,再考を促す内容であった[25-32].これらについて解説する前に,自然界でのウイルスの分布について述べよう.

2. ウイルスの天然での分布

   海洋での炭素1次生産総量のおよそ半量は細菌の増殖によるので,細菌数は増加し続けて当然であるが,海洋での細菌密度はほぼ同一に維持されている.その機構として,ウイルス(bacteriophage)の寄与が,従属栄養的プロチスタによる捕食と同様に重要な要因であることが1990年代からの研究によって明らかになった.1989年,Bergen大学の研究者達は,自然水圏に夥しい数のウイルス(ウイルス様粒子)が存在している事実を発表した[33].その時まで,環境中にそんなに多数のウイルスが居るとは考えられていなかった.環境中のウイルスは主に微生物起源であり,微生物群集の個体数は環境の栄養状態に大きく依存している.水圏での細菌の平均的な個体数は106cells/mlで,ウイルスは大体その約10〜100倍程度までおり,赤潮のブルームの時などは更に多い[34,35].
    ウイルスは自己複製のために必要なすべての情報を含む,最小の生物学的構造である.細胞から成るすべての生物には,その細胞を宿主とするウイルスが存在すると考えられている[1].また,dsDNAファージは現在の細胞構造による分類体系の基本となる3ドメインの分科以前に,種として確立したと考えられている[36].ウイルスは芯になる遺伝物質(一重鎖または二重鎖のDNAまたはRNA)と,それを包む蛋白質(脂質を含んでいることもある)の殻から成る,直径20 - 300 nmの微小な粒子である.バクテリオファージ(bacteriophage, phage)は細菌を宿主とするウイルスで,多くは殻に付随した伸縮性か非伸縮性の尾部構造を持っている.ウイルス自身には代謝活性はなく,宿主細胞に依存した絶対寄生性の増殖方式をとる.このウイルス-宿主関係には厳密な制限(宿主特異性)があると考えられている.1種のウイルスが感染・増殖できる宿主の範囲(宿主域)は,ほとんどの場合1生物種に限定される.複数の宿主に感染できる場合でも,同属種に限られる場合が大多数である.ウイルスの中には1属レベルを超える宿主域(広宿主域)を示す場合もみられるが,このようなものは全ウイルス群集の中で 0.5 % 未満であるとされている[34,35].本来の "Virus" の呼び名は,増殖できる宿主との関係が明確なこのような寄生生物種にのみ与えられる.海洋をはじめとする水圏には,典型的なバクテリオファージとは異なり,尾部はなく球状の形態を持ちウイルスのように見える粒子が電子顕微鏡で多数観察される.ウイルスのように見えるこれらの粒子をウイルス様粒子(virus-like particle, VLP)と呼んでいる.大きさは20 - 750 nmで,60 - 80 nmのものが最も多く観察される[1,34,37]. ウイルスの増殖には基本的に3種の形式が知られている[1,34,35]:
    1. 溶菌的感染(Lytic infection):ウイルスは宿主細胞に吸着し,その核酸を細胞内に注入し,細胞が多数の娘ウイルスを生産するように方向づける.生産された娘ウイルスは,細胞の致死的溶解により放出され,再度宿主細胞に吸着・核酸の注入(感染)を繰り返す.
    2. 慢性的感染(Chronic infection):宿主細胞は世代を超えて娘ウイルスを,突出あるいは出芽により放出する.この感染形態は宿主に致死的作用を引き起こさない.
    3. 溶原的感染(Lysogeny):ウイルスが宿主細胞に吸着し,その核酸を細胞内に注入するところまでは溶菌的感染と同じだが,場合によってウイルスのゲノムは宿主染色体の一部に組み込まれ(この状態のウイルスをprophage 或いは provirusと呼ぶ),細胞の増殖に伴って世代を超えて娘細胞に受け継がれる.細胞が飢餓などによる望ましくない情況に立ち至ると,多数の娘ウイルスを生産するように方向づけるスイッチが入り,溶菌的感染と同様の経路をたどる.

    このように,ウイルス感染は細菌群集の致死要因として考えられている.海洋をはじめ水圏にどの程度のウイルス(あるいはVLP)が存在するのかの例として,筆者がこれまでに検定した試料の一部を,海洋分離細菌株の100時間培養液での例を含めてTable 1 に示した[28,31].表からも明らかなように,地中海 (Calvi) や太平洋 (Pacific),陸水 (Alte Donau) のみならず温泉源泉水 (Nakanoyu),地下熱水脈 (Toyoha: 地下 550 m),海底火山熱水噴出口 (Suiyo; 水深 約 1400 m) のいずれの水試料からも細菌個体数と同じ位かそれを上回るウイルス様粒子数が観察された.既に述べたように,一般的な海洋での細菌個体密度は106cells/ml で,ウイルス個体数はその数倍から100倍程度まで存在が知られている[34,35].細菌の個体数は環境の栄養状態に大きく依存して変化し,ウイルスの生産高は宿主細胞の活性に依存する[38]ことから,ウイルス個体数は環境栄養状態に依存することになる.Table 1 における培養に供した分離株はバルト海,インド洋および太平洋から得らたものであるが,培養液中での細胞群集密度が自然水圏のものに比べて約1000倍になっている[27,31].このことからも,自然水圏での栄養供給量は非常に制限されていることが理解出来る. Calvi,ToyohaならびにSuiyoから得られたウイルス様粒子の電子顕微鏡写真をFig. 1に示した.

Fig. 1. Electron micrographic images of VLPs collected from natural water columns [31]. VLPs in culture were examined with electron microscopy according to Bソrsheim et al [39]. Following staining for 30 sec with 2 % uranyl acetate, grids were examined at x 75,000 at an accelerating voltage of 80 kV with a JEM-1200EX electron microscope (JEOL Inc., Japan)[27-32]. A: West Mediterranean Sea near by Calvi, Corsica; B: Geothermal vent in the drift way of Toyoha Mine (-550 m from the ground level), Hokkaido; C: APSK07 hydrothermal fluid at Suiyo Seamount (1386 m from the surface) in Izu-Ogasawara arch.


Table 1. Abundance of Virus-Like Particle and Cell in Various Water Columns [31]

Sample, Date Temp 2,℃ n VLP ± SD/ml Cell ± SD/ml FVIC, % 3

Agrobacterium kieliense 12597.10 ± 4.34 X 1091.29 ± 0.62 X 10109.0 ± 2.3 (n = 800)
Flavobacterium sp I1604 1 25 9 1.60 ± 0.86 X 109 2.32 ± 0.86 X 109 6.4 ± 2.6 (n = 1000)
Alc 23312564.51 ± 3.60 X 1082.39 ± 0.62 X 108
Alc 2521 256 5.88 ± 3.34 X 109 4.67 ± 0.62 X 109

Calvi '950620-28 17.6-19.8 27 5.89 ± 2.75 X 105 1.94 ± 0.11 X 105 3.1 ± 2.2 (n = 620)
Calvi '961015-19 416.4-17.6121.17 ± 0.11 X 1081.07 ± 0.11 X 1065.3 ± 2.8 (n = 485)
Pacific '97051824.5 31.28 ± 1.70 X 1068.81 ± 2.13 X 105
Pacific '97051921.0 33.20 ± 7.12 X 1063.77 ± 1.02 X 105
Pacific '97051919.6 36.26 ± 1.93 X 1061.17 ± 0.14 X 106
Pacific '97052115.6 37.82 ± 1.43 X 1067.11 ± 0.13 X 106
Pacific '97052218.3 31.56 ± 2.32 X 1062.26 ± 0.71 X 105
Toyoha A '001220 563.5 129.60 ± 0.29 X 1083.61 ± 0.14 X 106
Toyoha B '00122071.0 126.50 ± 0.28 X 1082.40 ± 0.12 X 106
Toyoha C '00122048.3 121.98 ± 0.07 X 1073.61 ± 0.26 X 106
Suiyo APSK04 '010802 21.0 ± 6.2566.03 ± 4.32 X 1068.26 ± 6.43 X 106
Suiyo APSK05 '010808304.7 ± 6.7062.52 ± 1.05 X 1045.33 ± 2.19 X 104
Suiyo APSK07 '010803 6250.5 ± 6.2561.85 ± 1.64 X 1043.23 ± 2.32 X 104
Alte Donau '9703027.5 61.89 ± 0.88 X 1062.85 ± 1.27 X 106
Alte Donau '97080817.5 65.62 ± 3.59 X 1078.00 ± 1.21 X 106
Alte Donau '97082618.0 65.11 ± 3.29 X 1071.01 ± 2.07 X 107
Nakanoyu '93030165.3 66.77 ± 4.34 X 1056.50 ± 4.78 X 1057.0 ± 3.6 (n = 530)
Nakanoyu '93062363.8 63.41 ± 1.70 X 1052.70 ± 1.73 X 1056.7 ± 3.8 (n = 895)
Nakanoyu '95052060.4 61.18 ± 0.73 X 1052.24 ± 1.23 X 1057.5 ± 3.9 (n = 720)
Nakanoyu '970613 779.8 61.41 ± 1.70 X 1071.70 ± 2.73 X 1056.5 ± 4.4 (n = 341)

1, 100 h incubated culture broth of marine isolates. Electron microscopic images of particles are given in Fig. 3 C.
2, temperature of culture and sampling site.
3, Frequency of visibly infected cell: Proportion of particle bearing cells to total cell population.
4, electron microscopic image of particles is given in Fig. 1 panel A
5, electron microscopic image of particles is given in Fig. 1 panel B
6, electron microscopic image of particles is given in Fig. 1 panel C
7, electron microscopic images of particles are given in Fig. 4
Sampling from Toyoha & Suiyo were supported by _Archaean Park Project_.

3. ウイルスによる細菌群集の個体数制御

   天然水界中に存在する夥しい数のウイルス(VLP)群集の殆どは,細菌が宿主とであると認識されている[34,35].ウイルスによる細菌群集の個体数制御,言換えれば細菌死滅要因としての寄与の程度を評価するためには,先ずVLPを計数しなければならない.バクリオファージの計数は感染できる宿主細菌を指示菌として溶菌斑測定法 (plaque forming assay) によって行われていた[1].しかし,先にも述べたようにウイルスの宿主域は厳密に規定されており,本方法による測定では実態は把握出来ない.1990年代初頭に超遠心機と電子顕微鏡を組み合わせた方法[39]により,天然水圏でのウイルスの分布について,知見が得られるようになり,さらに,核酸の特異的蛍光色素による染色と蛍光顕微鏡の組み合わせにより[34],研究船での採水試料を研究室に持ち帰ることなく,直ちに船上で検定が可能となった.一般的に蛍光染色法は電子顕微鏡による方法に比べ約30%程度高い計数値を与えるが,電子顕微鏡による形態観察からウイルスとは認めなかった粒子も核酸を含めば蛍光染色では計数されることに起因する[34,35].このようにして得られた水圏でのウイルス密度は,季節変動に伴うウイルス生産の動力学を示し 1.2 x 103 - 1.5 x 109 particles/mlと報告されている[34,35,37,40].ウイルスの細菌感染に伴う溶菌の結果,DNAを含む生体高分子の細胞外への放出が起こる.それ故,ウイルス感染は細菌群集の死滅のみならず,環境への高分子量DNA給源として重要な要素である.また,ウイルス自身の存在が環境中の高分子量DNA pool の重要な部分を形成する[2,17,35].
    微生物群集の死滅要因であるウイルスの作用として,先ず初めに考えられるのは溶菌的感染によるものである.また同時に,溶原的感染についても,それが一般的であると考慮する必要がある.採集した試料を電子顕微鏡的に調べると,Fig. 2に示したように細胞内に粒子が見える細菌がみつかる場合がある.海洋では通常,細菌群集の0.8 - 4.3 %にウイルス増殖中を示す細胞内のウイルス様粒子が見出される[37].通常,細胞内に粒子を含む個体数の10倍が感染を受けていると考えられ,8 - 43 %の群集に対してウイルスが死滅要因として寄与しているとされる[35,40,41,42].

Fig. 2. Cells under virus induction [31]. Dense inclusion bodies found in the cells are viruses.

4. 自然界での溶原菌(Lysogen)頻度

   環境中での溶原菌頻度がどの程度であるのかについて,全てを包括する知見が蓄積してはいないが,検定が比較的容易な水圏環境についての知見は,精力的な収集が実施されている[34,35,43].通常,環境分離細菌が溶原菌であるか否かを調べるには,採集した試水に溶原性ウイルス誘発剤(inducing reagents:mitomycine C が一般的に用いられる)を加えたりUV照射を行う.これらの処理により,溶原化した細菌はSOS応答を行い[1,34,35],その際,prophageのrepressorが破壊されることで,溶菌サイクルが誘導されファージ生産が始まる.誘発処理後,電子顕微鏡で検定すると,細胞内に粒子が見えるようになる(Fig. 2 参照).この個体数が試料とした群集に対してどの程度であるかを検定し,溶原菌頻度を算出する.所謂,環境汚染物質は多くの場合,自然界での誘発剤となることが知られている[34,35,44].これまでに報告されたデータによると,環境微生物群集中のLysogen頻度は0%-121% [44-46]までの開きがある.しかし,一般的な傾向として,栄養豊富な沿岸部では溶菌性ウイルスが多く溶原菌頻度は 5%以下だが,貧栄養化する傾向が強くなる沖に行くに従い,溶原菌頻度の増加が見られ0.1-7.4%程度であるとされている[47].自然水圏での死滅要因として溶原菌の誘発による効果は,日照により:0%-22.2%(平均:8.8%);環境汚染物質などの誘発剤により:0.6-36.3%の範囲で平均は15.4%程度の死滅要因になっているとされる.これらを総合するとウイルスによる細菌群集の死滅要因のうち,溶原性ウイルスによるものは,3% 程度で 97% は溶菌性ウイルスの寄与によると推定される[34,35].
    自然水圏でのウイルスの誘発頻度はTable 1の例にも示したが,群集の数%に通常観測される.しかし,多くの研究報告がある λ phageが溶原化した大腸菌からの自然誘発率は 0.5%であり[1],また phage Muの場合には 0.01%で,mitomycineで誘発されない[48]. 自然水圏での誘発率を考慮すると,大きな乖離が見られる.病院でのSalmonella 分離株は90%以上が一般型形質導入粒子を作る溶原菌だった事実[49]が報告され,Lysogenや溶原性ウイルスの自然界での頻度は僅少とするこれまでの常識が,大きな変革を迫られている.自然界での死滅要因としてのLysogenの寄与がどの程度あるかについては,今後一層の知見の蓄積が必要であるが,これまでの『常識』変更の必然性は間違いない.

5. 自然界での水平遺伝子伝達に対する形質導入の寄与

   細菌細胞の立場から考えた場合に,遺伝子伝達は伝達に必要な酵素や機構の維持管理など明らかにコストが掛かる側面を持つと同時に,組換による遺伝子獲得は生存に有利な機会を獲得する利益も認められる.更に,環境ストレスに対しより良く適応を可能とする遺伝子の獲得は,結果として進化と多様性を推進める考えてよいだろう.もしも,遺伝子伝達が起こらない場合には,『遺伝子複製での誤り』が蓄積することを考えると,遺伝子伝達は群集安定化に資する『遺伝子修復機構』としても作用していると考えられる[5].今日,細菌遺伝子構造の研究からも,最近の進化的過程で水平遺伝子伝達が起こり続けていることは明らかである[2,50,51].現状では,自然界で『動く遺伝子』の細菌種や属を越えた『節操のない(promiscuous)』動態が実証的に報告されているのは,プラスミドにより伝達されるもののみと言って良い[2,20,52].形質導入の水平遺伝子伝達に対する寄与は,殆ど無視されてきた.一つには,ウイルスの宿主域が極めて狭隘であると考えられてきたことや,細菌細胞は外来遺伝子の取込を抑制する機構を持っており,制限修飾系の存在は種を異にする細菌間での遺伝子伝達の潜在的可能性が,非常に僅少になると考えられることによる[24].また,先に述べたように広宿主域に感染出来るウイルスの割合は,ウイルス全群集の0.5%未満であるとされている.更に,形質導入は遺伝子の供与体となる細胞が,形質導入粒子を生ずる際に溶解して消滅する減衰的過程(reductive process)である[53].このように形質導入の遺伝子伝達に対する寄与については,否定的な見解が主流であった.しかし,細胞から遊離し浮遊状態にあるウイルスは,ウイルス個体維持に細胞を最早必要としない形態であり,且つ周囲からは外套により保護されているので,遺伝子の保存並びに伝播と言う視点からは形質導入が理想的な方法論である[35].Berghらにより見いだされた環境ウイルスの豊富な存在は[33],微生物社会構成員のウイルス感染性(感受性)が個体数の制御程度を決定するのみならず,形質導入による染色体上遺伝子や染色体外遺伝子の再編が微生物群集にとっての遺伝子給源として機能すると言う視点の検討を促した[33-35,43].
    20世紀最後の10年間に急速な進捗を遂げた微生物全ゲノムDNA塩基配列解析の結果は,非常に系統的類縁性の遠い古細菌・真正細菌間でも頻繁な水平遺伝子伝播が行なわれた証拠を提示し,生物間での水平遺伝子伝達は実験室内での単なる奇妙な事象ではなく,微生物社会での構成的な要素であることを実証するに到った.水圏での浮遊細菌種のゲノムには平均2.6の溶原化ウイルスが存在し,数多くの細菌ゲノムの3-10%がプロファージDNAから構成されていると言う[54,55].大腸菌とサルモネラ菌は約1億年前に種として分化したと考えられている.rRNA遺伝子はこれら2種で極めてよく保存されているが,大腸菌ゲノムの大きさは4.5-5.5 Mbの範囲で変化しており,その内の約10%は種分化後のこの1億年の間に水平遺伝子伝達の結果として獲得されてきたと考えられる[55].また,最近新聞紙上で騒がれ,衆目を集める病原性大腸菌O-157株は1.44 Mbに及ぶ該菌株特異的なDNAを持つが,このうちの50%に相当する部分はプロファージまたはプロファージ残余配列から構成されていた[56].更に,O-157株ゲノムにはプロファージ様遺伝因子と見られる大きな6個の染色体断片が組込まれており[56],該菌株の種分化にウイルスの媒介による水平遺伝子伝達:即ち形質導入が高頻度且つ主要な役割を演じたと考えられている[57].このように,自然界での形質導入頻度は,これまでの予想をはるかに凌駕する程度であると考えて良い.

Fig. 3. Lethal effect expressed as efficiency of plating (EOP) and transduction frequencies under different multiplicity of infection (MOI)[27-31]. A: EOP of Virus-Like Particles (VLPs) on Escherichia coli at various MOI (Source: ◇ coliphage T4 as control; n Agrobacterium kieliense; l A. kieliense derived VLP mediated E. coli transductant produced VLP; s Alc 096; ◆ Alc 233; □ Alc 252; ○ Flavobacterium sp I1604; △_West Mediterranean Sea; ' Aquificales sp derived VLP mediated E. coli transductant produced VLP). Closed diamond symbol with "UV" letter inside represents UV irradiated coliphage T4 (15 W UV sterilising tube from 15 cm distance for 15 min).
B: Transduction frequency on an auxotrophic E. coli at various MOI (Source VLPs: n Agrobacterium kieliense; l A. kieliense derived VLP mediated E. coli transductant produced VLP; s Alc 096; ◆ Alc 233; □ Alc 252; ○ Flavobacterium sp I1604; △ West Mediterranean Sea; ' Aquificales sp derived VLP mediated E. coli transductant produced VLP).
C: Electron micrographic images of VLPs[31]. VLPs in culture were examined with electron microscopy, using the methods given in Fig. 1. VLPs produced from marine isolates.

Fig. 4. Electron microscopic images of virus-like particles production from the cell[28-31]. A: Ultrathin section of Aquificales cell under particle induction taken from the sulphur-turf. An inclusion body is able to observe on the left end of the cell. B: "Budding-like" particle production of the Aquificales cell. Procedure of the particle production was observed in the end of cell from the left to the right panel. C: "Budding-like" particle production from an E. coli transductant cell, which was generated by the reproduced particle from an Aquificales derived particle-mediated E. coli transductant. D: "Budding-like" particle production from a Bacillus subtilis transductant cell, which was generated by the reproduced particle from an Aquificales derived particle-mediated E. coli transductant.

Fig. 5. Universal phylogenetic tree and gene flux with the aid of sulphur-turf bacterium originating "ST-VLP" and vector particles produced by "ST-VLP"-mediated E. coli transductant (STE-trans). Arrows show the gene flow mediated by "ST-VLP" from sulphur-turf bacterium to recipient B. subtilis and E. coli. Reproduced particles from STE-trans (STEVP) were further transferred genes towards variety of recipients. Gene flow back towards E. coli was also found.

6. 自然界での広宿主域遺伝子伝達粒子

   通常生菌数として分離される細菌(Lysogen)の中に,これまで知られているものとは全く性質を異にするものがいることを筆者らが見出した[25-32,58]. ある種の海洋分離細菌を100時間以上培養し続けたところ,培養液中にウイルス様粒子が細菌群集密度の1/10〜1/1程度の割合で蓄積することを見出した.粒子生産は細菌が定常期に入ると非誘導的に開始された[25].この粒子を精製し,細菌の死滅要因として有効か否かを検討した.少なくともこの粒子の溶原菌を平板培養してもplaqueは生じない.粒子生産が誘導されている時期に細胞の状態を電子顕微鏡で観察したところ,出芽様機構での粒子生産を認めらた[29],生産様式としては慢性的感染(chronic infection)に類似すると判断した.精製した粒子を,遺伝系統がsuperfamily level で異なる大腸菌を受容菌として感染させたところ,大腸菌の平板効率が6%-96 % 減少した.さらに興味深いことに,粒子を溶菌ファージの代表格であるT4の大腸菌致死効率が7オーダー抑制される条件で紫外線処理した場合にも,この受容菌致死効果は殆ど変化しなかった.従って,この粒子による受容菌致死効果は溶菌性ウイルスのそれとは異なっていると考えられる[27-29].また,先にも述べたようにウイルスが1属レベルを超える宿主域を示す場合を広宿主域と呼ぶが,この粒子は属以上の広い宿主に対しても効果を示し,広宿主域に対する生理作用を保持した.
    溶原性ウイルスの一種と考えられるこれら海洋細菌起源粒子の,広宿主域への遺伝子伝達の可否を検討するために,系統的には粒子が由来する菌株と少なくともSuperfamily level で隔たっている大腸菌の栄養要求性突然変異株を受容菌に選び,複数の栄養要求性遺伝子標識を用いて形質導入実験で検定したところ,10-7cfu/particle-10-2cfu/particle の範囲で(平均:104cfu/particle)の効率で形質導入体を生じた.由来した海洋細菌種により形質導入頻度にはばらつきがあるが,一つの種から得られた粒子での各標識についての伝達頻度は大略一定で,一般型形質導入が行われていると考えられる[27,28,30].このように,海洋分離細菌により生産された粒子は広宿主域の性格を示したが,その範囲を検定する試みとして,枯草菌への作用を検討したところ平板効率が約65%となり,相互作用の存在を示したが,形質導入は確認出来なかった(Chiura unpublished data).
    今日まで環境中での形質導入とウイルス-宿主相互関係の知見の殆どは,中温性細菌群集について得られたもので[53,59-62],高熱水系でのウイルス様粒子の分布やそれらの生態学的役割についての知見は殆ど得られていない.熱水噴出口からの噴出水中に粒子状DNAが存在していたとの報告はあるが[63],温泉や海底熱水系のような極限環境下でのウイルス-宿主関係は,全く検証されて来なかった.高熱環境下の微生物は,宿主細胞の培養が困難であることやウイルス生産に要する時間が長いことなどの障害に阻まれ,古細菌に感染する二三のウイルスについての報告[64]があるのみである.70℃以上の温泉は,低酸素分圧で極限環境の好例である[65].筆者らは長野県中ノ湯温泉(36{12'N, 137{36'E)に棲息する微生物マットである硫黄芝(Sulphur-turf)に注目し,該温泉から好熱菌由来のウイルス様粒子を採集した[29].Table 1. に示した通り,1997年の採集時のみ温泉水温度が略80℃あり,同時にウイルス様粒子の群集密度はそれまでの採集時と比較して約100倍だった.硫黄芝を形成する主要微生物である長い桿菌は,未だに人工培養不能であるが,山本らにより16S rDNA塩基配列の検討から,細菌ドメインでの最も深い分岐系統に属するAquificalesに属していることが明らかにされた[66].1997年の採集時にはAquificalesに属する細菌が全棲息微生物群集の97.4%に達しており,群集を占有していると考えて良い状態で,採集したウイルス様粒子はAquificales起源であるとして問題ない状況証拠が得られた.生命の起源は高熱環境に求められる(本特集、山本:微生物生態系の進化過程 参照)ので,より広宿主域を示すウイルス様粒子を好熱菌に求め得る可能性が高いと判断し,受容菌として大腸菌に枯草菌も加えて検定を行った.精製した粒子(ST-VLP: ρ25, 1.2892 ± 0.0188; amount, 2.23 x 1011; particle size, 104.4 ± 9.2 nm in diameter; proportion, 40.1%; Protein/nucleic acid ratio, 23.93)が保持する核酸種はDNaseに感受性で,dsDNA として約406.4 kbの分子量であった.該VLPsの受容菌致死効果は,海洋細菌起源の粒子と同様に,粒子の紫外線処理の如何に拘らず認められた.また,栄養要求性回復を指標とした形質導入株が10-6-10-7 transductants/particle の頻度で生じた[30].この知見により,最も古い系統に属する細菌を宿主としていたウイルス様粒子は,系統的に最も新規な細菌に対して遺伝子伝達を行い得たことが実証された.更に,大腸菌形質導入株(ST-E-trans)から再生産により生じたウイルス様粒子(STEVP)を枯草菌に感染させたところ,紫外線処理の如何に拘らず約30%の受容枯草菌致死効果を示し,遺伝子伝達頻度として2 x 10-8 - 1 x 10-7 transductants/particleが得られ(Chiura et al, Abstr. Marine Biotech. Conf. 2003),形質導入頻度はST-VLPに較べ若干の低下が認められた.しかし,一般にグラム陰性菌の遺伝子は,人為的な操作を施したプラスミドや例外的なトランスポゾンTn916によらなければ,機構の異なるグラム陽性菌では発現出来ないと考えられている[2]. それ故この知見は,自然界での『形質導入が微生物群集の多様性増進に,極めて大きな役割を果たす』潜在的可能性を,実証した初めての例である[30].また,受容菌の範囲を広げ,古細菌としてSulfolobus acidocaldarius,真核生物として出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeを受容菌として検討した場合にも,同程度の受容菌致死効果に加えて10-8-10-3 transductants/particleの形質導入頻度が得られた(Chiura et al, Abstr. Marine Biotech. Conf. 2003). このように,今日のウイルス概念[67]では説明が困難な事実として,好熱性細菌起源のウイルス様粒子はドメインを異にする受容微生物に対し,水平遺伝子伝達を達成することが示した.今日までの概念では,ウイルス形質導入粒子による遺伝子伝達は不稔感染故に,環境中での水平遺伝子伝達への寄与は無視しても差支えない程度だと理解されてきた[46].ところが上述のように,海洋細菌や好熱菌から得られた粒子による形質導入の結果生じた復帰変異株は粒子生産能をも獲得し,再生産された粒子も元の粒子と同様,受容菌に対し致死効果と遺伝子伝達能を示した.海洋分離細菌により生産された粒子並びに海洋や温泉から分離精製したウイルス様粒子による,受容菌致死効果・遺伝子導入効率と多重感染度との関係を粒子の例とともにFig. 3に示す[27-30].ここで,この様な粒子特徴を持つ粒子をVector Particle (VP)と呼ぶことにする.これまで実施した調査の結果,同様のVP粒子生産を確認出来たものは,海洋細菌Proteobacteria α & β subdivision :20株,好熱硫黄酸化細菌Aquificales:1株,超高熱古細菌 Thermococcus:1株からであった[27-32].好熱硫黄酸化細菌Aquificalesからの粒子生産の様子をFig. 4 に示した.得られた遺伝子伝達実験の結果を分子系統樹の上に纏めてFig. 5に示した.『ウイルスは、溶原性という能力により,宿主に対するgene poolの役割を果たしつつ共進化する』というLevinとLenskiにより提出された概念を支持している[68].生物の合目的性を考えるとありそうなことである.

7. 広宿主域遺伝子伝達粒子の生産様式

   極めて広い範囲の受容菌と相互作用を示す好熱硫黄酸化細菌Aquificalesを起源とする粒子は,生産に際して出芽様の機構を採り(Fig. 4参照),生産高は1細胞当たり平均約3個(1-5個の範囲)である[27-32].この生産に際しての性質は,自己誘発的に生産され広宿主域を示した他の粒子についても見られた.ST-VLPの本来の宿主Aquifex sp の全ゲノム塩基配列は未だ明らかにされていないが,既に全ゲノム配列の明らかになっているAquifex aeolicus [69]と同程度のゲノムサイズ(1.55 Mb)であるとすれば,1個当たりのST-VLPが粒子内部に取込める宿主染色体断片の長さは約1/4ゲノムサイズとなる.生産高の知見を併せて考えると,この粒子の本来の目的は宿主遺伝子のbackupとしての機能ではないだろうか.細菌の系統として最も深い分岐を持つ宿主に,このような性格の粒子が今日まで保存されている事実は,細胞が緊急事態に備え備蓄した染色体遺伝子の貯蔵庫がウイルスの起源だったと想像を逞しくさせる.
    今日,出芽機構の生産方式を採るウイルスは,動物のウイルス中のenveloped virusに数多く見られるが[70,71],細菌ウイルスとしては僅かにPseudomonas のdsRNA virus であるソ6とその少数の類縁にのみ見出される[72,73].出芽機構により生産されるウイルスは細胞から遊離する際に細胞の破壊を伴わず,また,細胞に侵入する際は細胞膜と融合することが知られる[71].現在,ST-VLPや同様の性格を持つ粒子が如何にして受容菌に入り,また,どのようにして生産されるのかについての分子機構は全く解っていないが,動物ウイルスと類似した性格を持つ原核細胞を起源とするのウイルス様粒子の存在は,極めて興味深い.
    海洋細菌が生産する粒子のうちAgrobacterium kieliense の粒子はenvelopeの中に直径が約120 nmの粒子を1〜5個の含み,envelopeの大きさは200〜500 nmに分布するが[27],他の殆どは夫々概ね均一の直径で一定の浮遊密度を与える.一方,好熱菌から大腸菌に形質導入して得られたSTEVP粒子は,再度の形質導入に際して粒子径を分級し可及的に均一化して用いても,再生産される粒子系が均一にならず,浮遊密度も異なったsubpopulationが得られる[32].
    現在知られているウイルスの中で,大きさの異なるvirionを生産するものは動物ウイルスのうちのParamyxovirusのみであり,nucleocapsidにはssRNAが含まれる[70,74].STEVP粒子に含まれる核酸種はDNAで,宿主染色体の一定の長さの断片がその殆どを占めていると考えられるが[32],粒子生産様式や生産される粒子系が均一ではないことなど,真核生物ウイルスに見られる性格と類似した特徴を備えている.今日までの一般的な概念による形質導入と出芽様機構による『Serial-transduction』の概念図をFig. 6 に示した.
    これらの知見を糾合して考えてみると,現在の水圏に豊富に見られるウイルス様粒子群集中に,広い宿主域に対し遺伝子を水平伝達する媒体が保存されている可能性は非常に現実味を帯びている.検討してきた広宿主域遺伝子伝達粒子の中で,特に系統的に『古い』好熱細菌を本来の宿主とするものは,現在のウイルスの原形的な性質を今日まで保存しているかに見える.今日のウイルスが『誤って』宿主染色体の一部を粒子に取込み,形質導入を通じて遺伝子の水平伝達に与る事実は,ウイルスが何故生物界に存在する必然があったのかを,今に伝える縁なのではなかろうか?
   

Fig. 6. A schematic representation of ordinary transduction and "serial transduction". Left half panel shows a life cycle of lysogens, and production of transducing particle. Note transducing particle would not capable of producing progeny virus from the transductant. Right half shows the serial transduction with the aid of _broad-host range gene transfer particles_ discussed in this article. Transductants generated with the "particles" acquire particle production without accompanying cell lysis.


筆者の最近の研究は,文部科学省・日本学術振興会科学研究費助成金No.10490012,No.12490009,No.14208063,No.14405016,文部科学省科学振興調整費総合研究課題「海底熱水系における生物・地質相互作用の解明に関する国際共同研究」(アーキアン・パーク計画)における「熱水循環系の比較と総合的モデルの構築」並びに協和発酵工業株式会社奨学寄付金の支援を受け,文部科学省私立大学(2003-2007年度 国際基督教大学)学術フロンティア推進事業の中で実施中である.

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